Mental health record (2)

前記事(1)の続きです。

1.ストレスへ

こうして仕事を続けていく中で、次第にストレスとなる出来事が多発してくることになりました。

体調不良の担当者が多い原因も、なんとなく、後からわかってきました。

前述の体調不良のメンバーについては、たびたび、サンウ部長からの状況確認があり、「ちゃんと面倒みてるのか?」みたいな話がありました。

まるで私が彼らの面倒見ていないような言い方だったので、その都度、嫌な思いをしていました。

ワンについては、なかなか連絡が取れなかったりで、彼の寮まで直接尋ねていくこともしてみたり、色々と大変でした。

週に一度、会社の業績報告や、担当者各自の進捗報告を兼ねて、サンウ部長主催のミーティングがあります。

そのミーティングでは、会社の業績報告など、数値で報告される事項が多い事もあり、メモを取りながらのミーティングになります。

これを見ていたサンウ部長が、全員の前で、私とコニーを名指しで、

「マイケルとコニーを見てみろ、メモばっかり取ってないで、みんなの顔を見て話を聞く方がいいんじゃないの。」

と言われました。

打合せ後に、私とコニーだけを呼んで、このようなことを言うなら、なんとなくわかりますが、担当者全員の前で言うことなのでしょうか。課長職としての立場がありません。

そもそも、ミーティングの議事録が作成されるので、メモを取らないと作成もチェックもできないからメモを取っているんです。

さらに、その後、ソフト設計担当にも同様の報告をしなければならないため、メモを取らないとその報告ができないんです。

別な日の特許に関するミーティングでも、サンウ部長の心無い発言がありました。

一年に数回、特許のネタ出しのミーティングがあり、取りまとめ者である私が主催者です。

何件かの特許ネタを箇条書きにしたものをリストアップし、

それについて深掘りしたり、それを元に関連特許がないか、などの意見を挙げていく、という形で進めようとミーティングに臨みました。

しかし、毎回そうなのですが、あまり、担当者からは意見が出てこなくて、

あまり有意義なミーティングになりませんでした。

そこには、サンウ部長も出席していて、その席上で、私に対して、次の一言がありました。

「マイケルのこんなやり方じゃだめなんじゃねえの」

昔はどの部署でもこのようなミーティングをやっていました。それなりに成果があったと思います。

A部署では昔ながらのこのミーティングをやっていたようです。

私が元いたB部署では、こんな特許ミーティングは開催しなくても、毎期、ノルマの件数は出願していました。

そのため、A部署に異動してきて、こんなミーティングをやること自体、おかしいと思いながら、サンウ部長がやれと言うので渋々やったのが正直なところです。

ミーティングを開催したら、先の一言で終わりです。

こんなことを言ったらA部署の設計者に怒られそうですが、ソフトウェア設計、ハードウェア設計共に、B部署に比べてA部署はちょっと遅れていて、全体的にレベルが低い、

というのが正直な感想でした。

<遅れたソフト設計>

ちょっとだけ、ソフト設計に関する話をしておきます。

知らない方はチンプンカンプンかもしれませんが、知っている方だけでも知って欲しいので、書いておくことにします。

ソフト設計ですので、プログラミングの業務があります。

当社ではC及びC++言語(一部、アセンブラ言語も)を使用していました。

B部署ではかなり以前からこの言語を当たり前のように使用していたのですが、A部署では、比較的遅い時期にC言語を使い始めたようです。

ローカルなコーディングルールを決めている会社は多いと思うのですが、A部署にも、そのローカルルールがありました。

その中に、絶句してしまうルールがありました。

「ポインタ使用禁止」です。

ここではポインタの説明はしませんが、ポインタを使うメリットだけ書いておきます。

①高速処理ができる。

②メモリ容量を少なく(節約)できる

③コーディング量を少なくできる

組込みソフトでは、リアルタイム性が要求される場合が多く、また、メモリ容量も制限される事もあります。

また、ソフトウェアの信頼性は、一般的にはそのステップ数=コーディング量に反比例します。

そのため、組込みソフト設計をする上で、C言語でポインタを使わないのは有り得ない話だと思っています。

推測するに、A部署では、以前にポインタを使用したコーディングでミスをし、その再発防止のためにポインタを使わないことにしたのではないかと思っています。

普通は、ポインタの動きを正しく理解してコーディングできるようにするのが教育であり、再発防止かと思うのですが、残念なことに、間違った対応をしてしまったのでしょう。

<ストレス蓄積と第二の事件>

話がちょっと専門分野に飛んでしまったので、元に戻します。

その後も、ミーティングの席上で、サンウ部長が私のやり方を批判、叱責する発言があり、そのストレスがどんどん積み重なっていきました。

ある時は、社員、派遣の全員が出席するミーティングの席上で、私を名指しで批判することもありました。

もう、課長職である私のプライドはズタズタです。元々、課長職のプライドはあまり持ち合わせていなかったのですが、それでもストレスは溜まる一方です。

このミーティングが最悪だったのですが、心がズタズタになったことだけ覚えていて、何のミーティングだったか思い出せません。

その時は、ミーティング後、もう頭にきてしまい、早退しようと思いましたが、ミーティングに同席していた派遣のタミーが、私の心中を察してくれたことに救われ、早退は留まりました。

また、仕事中に、たびたびサンウから呼び出されることがありました。

進捗の確認だったり、前述の体調不良者のことだったり、色々です。

そのたび考えが中断します。それがかなり効率を落としていました。

サンウ部長は、元々ハードウェア設計者で、ソフト設計については、上辺だけしか知らない人です。

(もしかすると、サンウ部長本人は、よく知っているつもりなのかもしれませんが)

B部署のハードウェア設計、ソフトウェア設計の上司は、設計者としても人としても尊敬できる人でしたので、その人の下での仕事は楽しく、いろいろと勉強もさせて頂きました。

しかし、サンウ部長は、エンジニアとしては尊敬できる人ではありませんでした。

次第に、サンウ部長とは話をしたくなくなり、反論しても時間が無駄になるので、とにかく、話を早く終わらせることに集中していったような気がします。

こうしているうち、次の事件が起きました。

コニーが会社を辞めることになったのです。

サンウ部長から辞めることを聞かされました。

その時の話ですが、サンウ部長が、辞める理由をコニーに聞いたら、

「言いたくありません」と言ったそうです。

そして、「あいつ(コニーのこと)はダメだなー」と、コニーのことをもっと知ろうともせず、心無い言葉で話は終わりました。

こちらからしたら、「ダメなのはお前(サンウ)だよ」と言いたいところでした。

その後、コニーは辞める理由を口にすることはありませんでしたが、私にはわかります。

コニーの再就職先は派遣の仕事らしくて、給与が半分とか三分の一とか、かなり減ってしまうらしい、というのを聞きました。それでも辞めたかったんです。

コニーは、サンウをエンジニアの上司として認めていなかったんだと思います。

そんなサンウから、色々と細々と、口出しされることで、設計に集中できなくて、面白くないと思ったんでしょう。

<パワハラの日々>

その後も、何件か、ストレス事件が起きました。

日程計画の話でサンウ部長と話した時のことです。

具体的な内容は少し忘れてしまったのですが、開発日程や工数見積りの話だったと思います。

その計画案を見せた時にサンウ部長が言った一言です。

「こんなんじゃダメじゃないの。マイケルにはできないんじゃないの。

ウコンにでも計画させた方がいいんじゃない。」

ウコンというのは、ソフト設計担当で、元々A部署にいた担当者です。

これは、「マイケルは、一担当者以下の能力で、課長として失格」

と言われているようなものです。

この時期、制御仕様がまだ固まってなかったので、精度の高い日程計画は作成できないと思っていました。

とにかく制御仕様の検討に時間をかけたかったのですが、サンウ部長は、頻繁に日程計画や工数見積りとかに、茶々を入れてくるので、検討時間が思うように取れない毎日でした。

毎日、日程表の修正をしているような日々だったような気がします。

これまでのサンウ部長の言動を聞いていて思ったのですが、どうやらサンウ部長は、A部署にいた担当者がとても優秀であると思っているようです。

A部署にも優秀な人材はいましたが、イッキーをはじめ、ほぼ全員辞めてしまいました。

ソフト設計者として一目置いていたジョン、ハード設計者として優秀なコニー、イッキーとウッキー、この短期間に4名が辞めました。

これだけの人材を失ったのは、会社として大きな損害だったと思います。

その後も、数名辞めていくんですが、それも発端は元のA部署の上司に問題があったんだと思ってます。

辞める引き金を握っていたのは、サンウ部長だと確信しています。

私も5人目の犠牲者になるところでした。

というか、もう犠牲者の一人です。

これって、パワハラって言うんですよね。

A部署に異動後の数年間は、毎日の仕事のストレスにより、休日もなんとなく心身が疲れたままで、楽しいはずの家族旅行等も心から楽しめない状態でした。

身体を鍛えるようなこともしたかったのですが、新たな趣味を持つ気力も起きず、

心身共に疲弊した暗黒の数年間でした。

===> to be continued <Mental Health Record(3)>


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